こんにちは、新潟雇用労働相談センター相談員の酒井です。
農業を営む会社は、労働者に対して残業代の支払いは不要なのでしょうか?
その疑問に対する答えは、「農業であっても残業代の支払いは必要です」となります。
農業は、労働基準法上、労働時間等に関する規定が適用除外となることから時間外労働や休日労働に対する割増賃金の支払いは必須ではありません。ただし、所定労働時間を超えて労働させた時間分の通常の賃金を支払う必要はあります。他産業では、所定労働時間(法定労働時間)を超えた時間数分の「通常の賃金」+「割増賃金」を残業代として支払いますが、農業は超えた時間数分の「通常の賃金」のみの支払いでも法違反にならないということであって所定労働時間より長く働いた時間数分の残業代(通常の賃金)は必要なのです。
また、農業であっても、午後10時から午前5時までの深夜に労働した場合には、深夜の割増賃金を支払う必要があることも忘れてはいけません。
そもそも農業について労働時間等に関する規定が適用除外とされているのは、労働時間が天候や季節などの自然条件に左右されやすいため労働基準法が定める労働時間の規制を当てはめることが難しいからです。決して労働時間の管理をせず、どんなに働いても毎月固定給のような状態を認めているわけではないのです。
よって、農業であっても実際に労働した労働時間の管理は行う必要がありますし、その労働時間に見合う賃金の支払いも必要になります。労働基準法上の適用除外について誤解せれやすいポイントです。くれぐれも気を付けていただければと思います。
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