こんにちは、新潟雇用労働相談センター相談員の菊池淳哉です。
業務上の適正な指導として許容される言動とパワハラとの違いはどこにあるでしょうか。客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導は、職場におけるパワハラには該当しませんが、実際には、判断に迷う場面も少なくないと思います。
業務上の適正な指示・指導の範囲内であるか否かは、当該言動の目的、当該言動を受けた労働者の問題行動の有無や内容・程度を含む当該言動が行われた経緯や状況、業種・業態、業務の内容・性質、当該言動の態様・頻度・継続性、労働者の属性や心身の状況、行為者の関係性、当該言動により労働者が受ける身体的又は精神的な苦痛の程度などの様々な要素を総合考慮して判断されます。あくまで個別事案ごとの判断になりますが、例えば、他人の生命・健康を預かる医療機関で、労働者に重大な問題行動があった場合には、その労働者に対し、一定程度、厳しく注意することは許容される場合があると思われます。一方で、労働者に問題行動があった場合でも、人格を否定するような言動は、当然、許されません。
事業主には、職場におけるパワハラ防止措置が義務付けられています。事業主が雇用管理上講ずべき措置に関するご相談もNIKOROで取り扱っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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